2月末から3月初めにかけて、地方巡りをしていました。この時期は、本来エジプトに行く予定になっていましたが、あのムバラク大統領辞任に至る大デモ騒動で延期となりましたので、空白になっていた日々です。この空白を有効に利用しようと考え、今年6月から始まる「吉村作治の古代七つの文明展」の出品博物館にご挨拶をしながら、出品作の撮影を行いました。
   まず、新潟県十日町市の縄文時代の火焔型土器を発掘した、笹山遺跡の出土品を展示している、十日町市博物館(http://www.tokamachi-museum.jp/)に行きました。なんとその日は、水戸の吉田コレクションの吉田光男氏宅へ参上しました。氏は、日本でも有数の、中国ものの個人コレクターで、香港や中国、日本で買われたものとのことですが、すべてすばらしいものであることは、専門家の小柳美樹先生も太鼓判を押されています。ただ、この日の常磐線は、往復とも人身事故で約1時間も遅れました。JRも大変だったでしょう。
   次に、埼玉県川島町の遠山記念館(http://www.e-kinenkan.com/home.htm)へ、エジプトものを見に行きました。遠山元一氏(日興証券創始者)の集められた古美術品を展示している美術館に行きました。遠山元一氏は、1万5千点以上を集められ、茅葺屋根のご自宅も含めて開放されています。年間1万人以上の方が訪問されているとのことです。ちょうど今月はひな祭りの月ですので、江戸時代からのおひなさまも飾ってありました。
   そして、3月4日夕方、岡山へ新幹線で移動しました。目的は、3月5日に岡山県日生(ひなせ)のBIZEN(備前)中南米美術館(http://www.latinamerica.jp/)へ行き、中南米の美術品をお借りするためです。同美術館は、財団法人森下美術館が正式名称で、昭和50年3月に開館され、私立美術館では老舗です。同館は、日生町で魚網の製造・販売を営んでいた、故森下精一氏のコレクションが基となっています。故森下精一氏が商用で南米を訪れたときに、そこの古代文化に感銘を受け、収集を始めたのがきっかけとのことです。その後、中南米10カ国以上の作品を収集し続け、今日では2000点近くになったとのことです。
   森下美術館の収蔵品の中心は、中南米諸国の古代文明を語る土器や土偶、石彫、織物など、多岐に渡っておりまして、1階、2階とも、作品に満ちあふれ、収蔵庫にもその3倍から5倍の作品があるとのことです。時代的にも、紀元前から紀元後10世紀にわたっておりまして、南北3千キロと広域にわたっております。古代中南米の都市国家のものを網羅しています。
   特に私が印象に残ったのは、展示法のスマートさでした。モダンというより現代的な展示法がとられ、とても見やすく、解説もわかり易いもので、次から次へと訪問者がグループや家族連れでやって来ていました。
   また、今はこの地域はカキが真っ盛りで、その食材を使ったお好み焼き「カキオコ(B級グルメでも日本一に近いものだそうです)」が食べられるお店がたくさんありました。その中でも、日生町一と言われる食堂「もりした」で「カキオコ」をいただきましたが、とてもおいしかったです。中でも、ハーフ・アンド・ハーフ(半分しょうゆ味、半分ソース味)が一味唐辛子と山椒で食べられ、3倍、4倍、楽しめました。
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アケトスタッフ

吉村作治のエジプトピアを運営する株式会社アケトのスタッフです。