昨年末から本年初めまで、ケガによる眼の手術とその療養でほとんど外部活動ができませんでしたが、1月中旬より、前々から決まっていたスケジュールをこなすことから試運転を始めました。このことから、いったん休止しているエジプトでの活動「第2の太陽の船プロジェクト」の再稼動への身体慣らしを兼ねることにしました。
まず1月13日に、2月20日から開催される「吉村作治の新発見!エジプト展」(HBC主催)の記者会見を、続いて14日、15日と、函館郊外の木古内町の寒中みそぎ祭に参加、翌16日は久光製薬主催の文化講演会、17日は長崎県五島市福江島の「ヘトマト」というお祭り、18日は鹿児島県薩摩川内市での特別講演会、19日に福岡のRKB毎日放送の生放送「今日感テレビ」への出演、と連日の地方巡りをいたしました。
このことで、眼のケガは大したことはなかったのだとか回復したのだ、といった判断をされる方もいらっしゃいますが、その実体はそんなものではなく、いまだ手術後の痛みは消えません。傷あとがうずくことも少なくありません。これは、担当の医師によりますと、徐々に治っていくので心配ないということなので、それを信じて日々のスケジュールをこなしています。こうした無理を押してスケジュールをこなす理由は、「約束はできる限り守る」、「待ってくださる方がいる限り自己の都合を優先させない」、「仕事をくださった方への感謝を忘れてはいけない」、「相手の顔をつぶしてはいけない」、という母親の教えに沿った生き方なのです。すべてもっともだと思っているからです。
この中でも、薩摩川内市での特別講演会は特別なものがあります。と言うのも、今まで私がエジプトで40年以上発掘調査が続けられたのは、第1にエジプト政府の理解と好意、第2に日本の政府(外務省と文部科学省)の支援、第3に早稲田大学当局の理解、といった公的機関の理解と支援がその中核にあります。それにたって、日本の国民の方々のご声援が大きく作用しています。その例として、「エジプト発掘40年展」と「新発見!エジプト展」という私たちの調査成果を展示しました展覧会に、300万人以上もの人たちが来場してくださっているからです。それを、NHKをはじめ民放各社が支援してくださっています。そのお返しをしなければと、2010年、本年から地方各地でそこの行政と連携して、「エジプト講演会」ツアーを始めた第1日目でした。
これを通して、2007年4月に開校したサイバー大学の広報もさせていただく。言ってみますと、「早稲田大学の学生でなくてもエジプト発掘に行けます」キャンペーンをするということです。「学力がなければしたいことができない」というのは、不健全な社会と考えたわけです。きっと、地方から世界に通ずるエジプト考古学者が10年後には出てくると思います。それは、すでに早稲田大学で証明されていますから。

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アケトスタッフ

吉村作治のエジプトピアを運営する株式会社アケトのスタッフです。