エジプトでの発掘費用の大部分を自分で稼いでいる私にとって、地方公演やCM契約は大きな収入源なのです。もちろん、この2つが来る背景はテレビ出演にあります。テレビで売れていないと、講演も、ましてやCMの依頼は来ません。テレビ出演といいましても、よい印象を視聴者の皆さんにもっていただく番組は、今のテレビにはなかなかないのです。一時はワイドショーにも出ていましたが、ワイドショーを見ている人の中には、偏った考えの人とか、自分の意見に反することを言う人をこっぴどくたたく人や団体がいて、なかなか本心を言えないのが難点です。それと、今のワイドショーはあまりにも猟奇的で芸能的で一方的という難があります。よって、よほどの義理でもない限りテレビのワイドショー出演は控えています。例えば、みのもんたさんのやっていたNTV系の「おもいっきりテレビ」などはぴったりはまるのですが、今はなくなってしまいました。ですから、タクシーに乗ると運転手の方から「先生このごろテレビ出てませんね。干されているのですか」などと軽口をたたかれてしまいます。まじめに答えるのもスマートでないので返事をしないでいますと、今のテレビ番組非難をしています。
CMにつきましてはとてもいい媒体ですが、それこそなかなか来ません。一時は7本ありましたが、ここのところで一気に4本となってしまいました。私のような老人が出られるCMは少ないのですが、今年とった男性の出ているCMは口がかかってくる可能性があるのでメモしてじっと待っているのです。しかしなかなか来ませんでしたが、つい最近、お墓を造って売っている石屋さんの連合体である「全国優良石材店」というところからCM出演依頼が来ました。「死の文化」であるエジプトをやっている私だからという理由でした。まさしくピッタンコで、私しかいないだろうとうれしくなりました。その打ち合わせに関係者の方がやって来てくださいまして、「死」について語り合いました。テレビCMだけでなく、新聞・雑誌・ウェブ・講演会と、幅広いPR活動ができるようで、エジプトの伝道師と思っている私にとってはもってこいの企画です。
今週は、一度「ダイドードリンコ日本の祭り」で訪問したことのある地方自治体に、「サイバー大学の説明を少しさせていただければ私がエジプト文明の魅力を講演します。しかも無料で」というお手紙を出しましたところ、驚いたことに、「私立大学の宣伝はだめ」とか「株式会社立の大学の宣伝はどうも」といった反応が少しでしたがありました。そういった反応をした自治体は、人口が10万人以上の大きな市か、1000人未満の小さなところです。本心は、私の講演料は高くてよべないと諦めている地方自治体へ、この40年エジプトをやってこられたお礼に、無料で文明のすばらしさを知ってもらい、故郷の誇りを再確認してもらえたらと思って企画したのです。その中で、無料でやるには何かこちらにもモチベーションがなければいけないと思い、「サイバー大学」の説明を終わりに5分くらいさせてくださいと、資本主義社会では当たり前のことを言ったのにという思いがしました。しかし、多くの自治体は是非と言ってくださっていますので、期間限定の「エジプト感謝の旅」をしようと思っています。最も稼ぎになる講演をタダにするんですから、住民には最良のサービスと考えないんですかね、そういう自治体の役人の方は。

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アケトスタッフ

吉村作治のエジプトピアを運営する株式会社アケトのスタッフです。