エジプトより戻ってまいりました。エジプトも寒かったです。いろいろと収穫があり、2009年の幕開けとしては上々です。今年の干支である牛は古代エジプトにおいて、ハトホル女神、アピス神など、美や健康、楽しさ、繁栄を司っておりとても良い神様です。今年も期待できると思われます。
 2009年は、1月末からアブ・シール南発掘、第2の太陽の船、ルクソール王家の谷、アメンヘテプ3世王墓修復、ダハシュール発掘と、立て続けにエジプトでのプロジェクトがあります。サイバー大学はいよいよ3年目で、正念場といっていいと思います。ダイドードリンコの「日本の祭りプロジェクト」は、今年1年で27ヶ所のお祭りに参加します。それから、昨年から続いています「吉村作治の新発見!エジプト展」が引き続き巡回しており、今は大分でやっていますが、連日大入りです。それから講演会と、すでに1年の3分の2はスケジュールが埋まっています。
 昨年は3冊の本が出ました。「色即是空―コラム392」、「エジプト考古学者の独言(ひとりごと)―週刊作治」、そして梅原猛先生との対談集「『太陽の哲学』を求めて」です。今年も2、3冊は出したいと思っています。発注はあるのですが、書く時間がなかなかとれないというのが状況です。定期的な書き物はブログ風のものが5つと連載が月3本あり、毎日がスケジュールで埋まっています。いつになったらこうした時間の奴隷から開放されるのか、それを楽しみに年を重ねている今日この頃です。
 ところで、年初に行った「キリンニューイヤーコンサート」で驚いたことがありました。それは、セーターやカーディガン、ジーンズ、スニーカーなど、カジュアルというか普段着でクラシックを聴きに来ている人がかなり多かったということです。演奏しているオーケストラの人達はみな正装です。こちらは正装までいかなくても、せめてジャケットくらいは着ていないと失礼なのでは、と思ったのです。クラシックがポピュラー化したととる見方もありますが、私はやはり想いもありきちんとした服装の方がいいように思えます。
 それにしても、日本は騒々しい国になりましたね。外国から帰ってくると、特にそれが感じられます。もっともエジプトでも連日イスラエルのガザ攻撃のことが大々的に報道されていましてそれなりに騒々しかったのですが、日本は国内的に、エジプトは国際的に騒々しいという感じです。
 また日本では現象面だけをレポートし、それを経験も見識も歴史観も知識も薄い評論家もどきの人が、したり顔で解説しているのに驚いています。専門家は出なくなってしまったのでしょうか。どの局にも顔を出し何でも解説する評論家の多いこと、これも驚きのひとつです。

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アケトスタッフ

吉村作治のエジプトピアを運営する株式会社アケトのスタッフです。