もう11月になってしまいました。つい先日2008年の元旦を迎えたばかりのような錯覚で生きているのは私だけでしょうか。
 エジプト人は西暦よりイスラム暦の方を大切にしラマダン月とかバッジ月を中心に生活していますので、私たちとは感覚がずれていて正月を何とも思っていません。しかし私たち日本人は、明治維新と太平洋戦争での敗戦によって、完全に西欧化というか米国化してしまいました。今でもテレビや実業界で活躍しているのはアメリカ帰りの人です。何かというと「アメリカでは云々」と言い、アメリカで仕事をしたことのない人を黙らせています。
 日本は、アメリカに原爆を2つ、しかも人類で初めて落とされて何百万人もの同胞を殺され、国債を世界一買わされているのに、なぜアメリカに追従するのか。エジプト人はいつも不思議に思うそうです。話はそう単純ではありませんが、確かに不思議な国です。
 今、金融恐慌が目の前まで来ていて大変だとマスコミが騒いでいますが、私はこれこそ実戦なき第3次世界大戦ではないかと思っています。平和な時にそんなことはあり得ないと言う人がいますが、世界大戦クラスの世界の体制変革が近い将来に起きることは必至です。その時日本はどうするのでしょうか?政治家、経済人、学術関係者はどうするつもりなのでしょうか?アメリカの大統領選挙に注目していますが、本当にそれだけの価値があるのでしょうか?歴史は冷酷です。その答えは数年で出るでしょう。楽しみです。
 さて、11月1日は、早稲田大学理工学術院100周年の行事のひとつである建築学科卒業生の集いで、「文明と環境」というテーマで講演をしました。この頃環境をテーマにした講演が多いので、これについては他でサマリーを載せますが、現代においてとても重要なことです。ただし今の政治リードの世論作りは「地球温暖化、CO2削減」に集中しすぎで、本当は何が重要なのかが語られていないのが問題です。環境問題のキーワードは「文明」です。「文明」と「文化」は、人間が自然と別れた、今日から遡ること今から1万年強の第6氷河期の終りから本格的に始まりました。ここにすべてが起因しています。すなわち、考古学の目的なのです。
 会場となった理工学術院の新校舎の大教室には、たくさんの方が集まって下さいました。私もまだワセダニアンだったのだと思いました。そして2日、3日は京都で開かれている「吉村作治の新発見!展」でのサイン会、トークショーがあり、4日は豊橋で東愛知新聞主催の講演をしました。
 いよいよ来週はエジプト行きです。今回はいろいろとやることがありますので、ぬかりないよう事前準備に力を入れています。

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アケトスタッフ

吉村作治のエジプトピアを運営する株式会社アケトのスタッフです。