アヌビス神像の厨子

アヌビス神像の厨子

山犬であらわされたアヌビス神は、墓地の守護神で、ミイラ作りの神でもあった。このアヌビス神は、木製で黒漆塗りである。目は、黒曜石とアラバスターの象眼、首輪や爪など、部分的に銀が貼ってある。

山犬の体は骨格や腱が浮かび上がり、厨子の背面にたれる尾からも緊張感が漂う。運搬用のソリに乗った厨子は木製金貼りで、わずかに上方が狭い台形をしている。厨子の屋根は開くようになっており、ファイアンス製の護符と8つの胸飾りと2つの方解石の壺が納められていた。

カーターによる発見時、アクエンアテン王治世7年目の日付の入った亜麻布をまとっていた。


アケトスタッフ

吉村作治のエジプトピアを運営する株式会社アケトのスタッフです。