10月23日、24日にかけて、岩手県一関市室根町にあります、室根神社の大祭に行ってまいりました。この室根神社には、約1300年の歴史があります。由緒は正しい、奥州の代表的な神社です。この神社は、元正天皇の勅命によって、718年(養老2年)に紀州の熊野大社から御神霊を勧請して造られたものです。古くは、奥州の総鎮守だったとのことです。奥州の3大荒祭りとしても有名でして、毎回2万人ほどが見に来られるとのことです。毎回と言いますのは、毎年行われていないということなんです。造られた年が、ちょうど旧暦の閏年の翌年9月
19日だったためだそうです。
  祭礼の度に、京都から勅旨が下向しているとのことです。そして、そのお供だったお公家さんたちなどが住みつき、その系統の方々が、代々祭りの神役を務められているのです。ですから、6千人ほどの人口の町にしては、驚くほど数多くのお菓子屋さんがあるのです。元は、住みつかれた公家や京の人々のために京菓子が作られたのでしょうが、いつの間にか色々と工夫がなされ、この地独特のものが作られたのでしょう。
   私が一番気に入りましたのは、「矢巾とうふ」です。名前がすてきですが、中身はカステラのウェットなものです。甘さも程々でいいです。次は、「白あんぱん」です。名前のとおり白いんげんで作られた白あんで、「あんぱん」という名ですが、薄皮まんじゅうのような感じです。これは十分に甘く、まわりに粉砂糖がふりかけてあります。食べ応えもすばらしいです。
   また、「つりがね最中」は、室根神社にある釣り鐘を模したものです。室根神社には本宮と新宮の2つのお社がありまして、新宮の方はお寺の本堂のような形で、その前に釣り鐘があるという変形神社です。神社混交の名残でしょう。一種の新宮寺です。
   奥州の中でも、豊かな土地柄を表しています。
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