復原・展示された「第1の太陽の船」 /ギザ・太陽の船博物館

復原・展示された「第1の太陽の船」 /ギザ・太陽の船博物館

1954 年、エジプトのギザ台地に悠然と聳え立つクフ王のピラミッドの南側から、大型の蓋石が発見された。その下には、全長32.3メートル、幅4.9メートル、深さ5.2メートルのピット(竪坑)があり、分解され部材として納められた「太陽の船」があった。

古代エジプトの人々は、毎日変わることなく繰り返される太陽の運行を永遠の秩序ととらえ、太陽を「ラー神」として信仰していた。ファラオはラー神と同一視されており、その死後は、ラー神とともに「太陽の船」に乗り、昼の船で天空を、夜の船で冥界を永遠に航行すると考えていたのである。

1954年に発見された「第1の太陽の船」は、13年をかけて復原された。そして、これと対になる船の存在を信じた吉村作治教授が、1987年電磁波地中レーダーを用いた探査を行い、「第2の太陽の船」を発見。1993年には、木片のサンプリングとピット内部の撮影に成功し、その存在を確認した。

現在、吉村教授を所長とするNPO法人太陽の船復原研究所が、この「第2の太陽の船」を発掘・復原するプロジェクトを進めている。


アケトスタッフ

吉村作治のエジプトピアを運営する株式会社アケトのスタッフです。