1969年に軍事クーデターを起こし国家の権力を握って、40年以上にわたってリビアを良くも悪くも牛耳ってきたカダフィ大佐が、故郷シルトで捕らえられ殺害されたことが報じられました。中近東・北アフリカ諸国は、他の地域に比べ、はるかに多くの国王や首長、長期の大統領といった独裁者が存在し、今、次々とその座を追われていますし、これからも次々と倒されていくと思います。
  こうした動きは、すでにヨーロッパでは18世紀に、民主化というか、政治権力を民衆に渡してきたのに比べますと、200年以上も遅れているとも言えます。しかし、イスラム教の教義や宗教行事からいって、なかなか民主化というか民衆主導ではやっていけない点を、一気に若者たちがITを使って壊したと言えます。ツイッターやフェイスブックの出現で、これまで何も考えることをしなかった人たちが、何かを考え、行動を始めたのです。
  そうした中のカダフィ大佐の死は、今後のアラブ・イスラム社会の大きな変革につながっていくと思えます。カダフィ大佐のやってきたことを、ひとつひとつ正邪で判断するのは裁判所に任せるとして、もしカダフィ大佐がこの40年間いなかったら、リビアはどうだったろうかを考えることも必要であろうと思います。
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