カテゴリー別アーカイブ: 古代エジプトの至宝


アヌビス神像の厨子

アヌビス神像の厨子

アヌビス神像の厨子

山犬であらわされたアヌビス神は、墓地の守護神で、ミイラ作りの神でもあった。このアヌビス神は、木製で黒漆塗りである。目は、黒曜石とアラバスターの象眼、首輪や爪など、部分的に銀が貼ってある。

山犬の体は骨格や腱が浮かび上がり、厨子の背面にたれる尾からも緊張感が漂う。運搬用のソリに乗った厨子は木製金貼りで、わずかに上方が狭い台形をしている。厨子の屋根は開くようになっており、ファイアンス製の護符と8つの胸飾りと2つの方解石の壺が納められていた。

カーターによる発見時、アクエンアテン王治世7年目の日付の入った亜麻布をまとっていた。

パピルス船に乗るツタンカーメン王像

パピルス船に乗るツタンカーメン王像

パピルス船に乗るツタンカーメン王像

この黄金の木像は、邪悪の象徴であるカバを狩る神話の一場面を描いたものである。王はホルスの化身として表現され、ホルス神は、殺された父親の仇をとるために邪悪なセト神と戦ったとされる。セト神はカバに姿をかえ、最後にホルス神に殺されるのである。ツタンカーメン王は、ホルス神のように、邪悪と戦うことで地上の秩序を守ろうとした。

王が乗っている幅の狭い船は、古代エジプト人が使っていたパピルスでできた簡素な船の典型である。船は緑色に塗られ、船首と船尾には金箔があしらわれたパピルスの花の形が装飾されている。

カノポス箱

カノポス箱

カノポス箱

王の内臓が入ったカノポス壷を収納する箱で、ミイラの形状をした黄金の小型棺が4つおさめられている。その中に、防腐処理をほどこした王の内臓が保存されていた。

角には、カノポス厨子同様に、イシス、ネフティス、ネイト、セルケトの、4人の死者の守護神が高浮き彫りされている。目は黒く彩色され、両腕をのばして死者の内臓を守護する姿勢をとっている。

箱の内部は、浮き彫りされた方解石で4つに仕切られ、ツタンカーメンとおぼしき王の頭部をかたどった優雅なふたでおおわれている。内部を4つに仕切る構造は、他に見られない特徴である。

カノポス壺の蓋

カノポス壺の蓋

カノポス厨子

カノポス厨子

カノポス厨子

王のカノポス箱をおさめるための厨子で、木製金貼りの天蓋が4隅の柱によってソリに固定されている。
柱と柱の間には、死者の守護神であるイシス女神、ネフティス女神、ネイト女神、セルケト女神がそれぞれ立っている。
4つの側面にあらわされた浅い浮き彫りの図では、ホルス神の4人の息子のうちの1人が片手を上げ、4人の女神のうちの1人と向かい会っている。
図のまわりには、ファラオの内臓の守護を願うヒエログリフが刻まれている。

ロータスの花台上のツタンカーメンの頭

少年王の頭部像

少年王の頭部像

この時期の肖像の最高傑作の1つにあげられるほどツタンカーメンの面影をみごとに表現。

青と白のロータスの花は、エジプト美術でよく用いられるモチーフで、冥界で夜を過ごしたあと毎朝地上に昇る太陽神をつれてくる花として考えられた。

少年として表現された王の剃髪した頭は、アマルナ様式の典型的特徴を示す。肌は男性の肖像に伝統的に用いられる赤褐色であらわされた。力強い眉、イヤリングの穴のある耳、すっきりした鼻と肉厚の唇はこの王の肖像に共通する特徴である。

この彫刻は、太陽神になぞらえた王が永遠に生まれ変わることを象徴している。

ツタンカーメン王の第3人型棺

ツタンカーメン王の第3人型棺

ツタンカーメン王の人型棺

ツタンカーメン王のミイラは、まず黄金の棺に、次に2つの木製金貼りの人型棺に、さらに直方体をした珪岩製の石棺に納められ、赤色花崗岩でできたふたをされていた。

この第3人型棺は一番内側のもので、全体が黄金の薄板で作られた最も豪華な棺である。精緻な彫刻模様が施され、多彩な練りガラスの象眼細工で装飾されている。

首には、ファラオが高級官僚や将軍たちに報奨として与えた、黄金とファイアンスの小さな円盤を連ねた、2連の珍しい首飾りが再現されている。

威厳ある王の顔は、王墓で発見された王像に共通の特徴を持ち、アマルナ様式の影響がみられる。

黄金のマスク

ツタンカーメンの黄金のマスク

ツタンカーメンの黄金のマスク

カイロ・エジプト博物館の至宝であるこのマスクは重さが11kgあり、3番目の棺に入ったファラオのミイラの上に直接置かれていた。

生前の少年王の表情を見事に表現しており、理想化された顔からは伝統様式から逸脱したアマルナ時代の影響が伺われる。

ラピスラズリを象眼した横縞模様の伝統的なネメス頭巾をかぶり、額には上・下エジプトの守護神であるネクベト神(ハゲワシ)とウアジェト神(コブラ)の象徴が並べて配置され、統一エジプトの王であることを象徴。

マスクはミイラの頭部を保護し、その役割が背面のヒエログリフにしるされている。